呻吟語より(その2)
「世に処するには ただ一の恕の字」 この世の中を生きてゆくのに必要なのは、恕の一字。思いやりの気持ちに尽きる。 「欲は、ただこれ進気ありて 退気なし」 欲望というものは 、前へ前へ進もうとし、飽くことを知らない。 「胸中に一箇の見識あれば 即ち粉雑の説に惑わされず」
自分の中に確固たる見識があれば、紛らわしい言説に惑わされることはない。
呻吟語:中国 明の時代に呂新吾が現実の様々な問題と格闘し、悩み、文字通り呻吟するなかで刻んだ言葉