玉は琢磨によりて器となる。人は錬磨によりて仁となる。何れの玉か はじめより光ある。
誰人か 初心より利なる。必ずみがくべし。すべからく練るべし。

玉は磨くことによって器となる。人間は鍛えることによって 仁(徳を備えた人間)になる。初めから光っている宝石があるだろうか。初心の時から優れている人間がいるだろうか。必ず磨かなければならない。必ず練らなければならない。

※「正法眼蔵随聞記」…孤雲懐奘禅師が、道門に入門して以来、師が亡くなるまで、そばに侍し教えを記したもの