富むといえども貧しきを忘るることなかれ。貴しといえども賤しきを忘るることなかれ。

「実語教」より

 (お金持ちになったとしても、貧しかった時のことを忘れてはいけません。立派になったとしても何が賤しいかを忘れてはいけません。)

実語教:長い歴史の中で子供たちのテキストとして読み続けられた「実語教」「童子教」。とりわけ「実語教」は平安時代に生まれ、実に千年もの間、日本人の精神形成の支柱となってきました。両書を貫くもの、これがいまや日本人が忘れ去ろうとしている勤勉精神です。